ベトナム・ビナコミンパワーホールディングスとの共同試験 脱炭素に向けた石炭火力へのバイオマス混焼 2基目での試験開始のお知らせ
イーレックス株式会社
ベトナム・ビナコミンパワーホールディングスとの共同試験
脱炭素に向けた石炭火力へのバイオマス混焼 2基目での試験開始のお知らせ
イーレックス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:本名 均、以下「当社」)は、ビナコミンパワーホールディングス(本社:ベトナム・ハノイ、General Director & CEO : Bùi Minh Tân 以下、「ビナコミンパワー」)と共同で行う、ビナコミンパワーの所有する石炭火力でのバイオマス混焼に関し、Cao Ngan 発電所(57.5MW×2 基)において、2025 年 12 月 20 日にバイオマス燃料(木質ペレット)の投入を開始し、バイオマス混焼試験(以下「本混焼試験」)を開始しましたのでお知らせいたします。


1.経緯
ベトナムでは、電力需要が年率 10%程度増加する中、電源の約半分を石炭火力に依存しております。また、ベトナムは 2050 年カーボンニュートラルを宣言しており、第8次国家電力基本計画では、稼働から 20 年以上の石炭火力においてバイオマス等の混焼を開始する方針です。自国で調達可能なバイオマス燃料による混焼は、二酸化炭素排出量の削減およびエネルギー自給率の向上に資するものです。
本混焼試験は、2022 年9月にベトナムの国営ベトナム石炭炭鉱グループ(ビナコミン)の子会社であるビナコミンパワーとの間で調印した石炭火力へのバイオマス混焼等に関する覚書およびその覚書の付録書(2025 年 6 月 17日締結)に基づき実施しています。
2025 年 9 月~11 月には Na Duong 発電所でベトナム初のバイオマス混焼試験を行い、混焼率 20%までの木質チップによるバイオマス混焼を実施いたしました。Na Duong 発電所での混焼試験では、効率的なバイオマス燃料搬送等について知見を得ることができました。
2.本混焼試験概要
本混焼試験は、57.5MW×2 基のうちの 1 基を対象に、バイオマスを最大 20%まで混焼いたします。燃料は木質ペレットを使用予定です。
| 対象発電所 | ベトナム・ビナコミンパワー社Cao Ngan 発電所(石炭火力) |
| 出力 | 57.5MW×2基(このうち1基を対象として試験を実施) |
| 混焼比率 | 5~20%まで段階的に実施 |
| 混焼用燃料 | 木質ペレット |
また、2025 年3月 11 日に経済産業省資源エネルギー庁による令和7年度「資源国脱炭素化・エネルギー転換技術等支援事業費補助金」に採択され、2025 年 4 月 15 日に交付決定を受けております。本混焼試験では、本補助金を活用してまいります。
3.今後の展開
当社は、本混焼試験の結果を持って、2026 年度よりベトナムでの石炭火力へのバイオマス混焼事業の開始を目指してまいります。また、これらの活動を通し、ベトナムの目指す 2050 年カーボンニュートラルの実現およびエネルギー自給率の向上に貢献してまいります。
■イーレックスの海外事業について
当社は、ベトナムおよびカンボジアにおいてバイオマス発電所の建設等、脱炭素にむけた事業展開を推進しております。これは両国の脱炭素に貢献するだけでなく、エネルギー自給率の向上や雇用の創出にも資するものと考えております。
【海外事業の主な取り組み】
| 2025年 | 3月 | ベトナム・トゥエンクアン ペレット工場製造開始 |
| 4月 | ベトナム・ハウジャン バイオマス発電所運転開始 | |
| 9月 | ベトナム・ビナコミンパワー Na Duong発電所バイオマス混焼試験開始 | |
| 11月 | ベトナム・イエンバイ バイオマス発電所EPC契約締結 | |
| 12月 | ベトナム・トゥエンクアン バイオマス発電所EPC契約締結 ベトナム・ビナコミンパワー Cao Ngan発電所バイオマス混焼試験開始 | |
| 2026年 | 6月 | カンボジア・水力発電所完工予定 |
| 2027年度 | カンボジア・バイオマスおよび太陽光発電所 運転開始予定 ベトナム・イエンバイ バイオマス発電所運転開始予定 ベトナム・トゥエンクアン バイオマス発電所運転開始予定 |

以上
■お問い合わせ先
イーレックス株式会社 IR広報部
TEL:03-3243-1167 FAX:03-3243-1184
E-mail:ir.info@erex.co.jp
