事業等のリスク

(1)電気事業法改正による当社グループへの影響に関するリスク

当社グループは「電気事業法」に基づいた事業を行っております。2020年に予定されている送配電分離における制度設計等、当社グループが電気事業法の改正により受ける影響は多岐に亘ります。今後も相当の制度変更が想定されており、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)法令等の改正による当社グループへの影響に関するリスク

当社グループが運営する発電所は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT制度 再生可能エネルギー固定価格買取制度)の設備認定を受けた発電設備による発電事業を行っております。現行制度では、一度適用された買取価格は上記法で定める調達期間内において変更されることはありません。経済産業省・資源エネルギー庁により検討されている再生可能エネルギー固定価格買取制度の検討結果次第では、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に何らか影響を及ぼす可能性もありえます。
その他当社グループの事業に関連する各種法令等が変更された場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす場合があります。

(3)原子力発電所の再稼働に伴う、価格優位性の低下リスク

原子力の発電コストは、福島第一原発の事故を受けた追加的安全対策費用の増加が見込まれるものの他の電源に比較して安価なため、原子力発電所の再稼働がさらに進んだ場合、原子力発電所を有する小売電気事業者の販売電力単価に競争力がでることから、競合する当社グループの価格優位性が低下する可能性があります。
当社グループは、安定、かつ競争力のある電源調達を図っていくことと、多様なサービス、商品の工夫による販売政策を実施することにより、当社グループへの影響は抑えられるものと予想しておりますが、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)業績の季節変動に関するリスク

当社グループの売上は、顧客の電気使用量の季節的変動(気温・気象・湿度等)による影響を受けます。また、相対電源の調達単価は夏季(7月~9月)に割増単価が適用されるものがあり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)競争激化に伴うリスク

当社グループが行う小売電気事業は、電気事業法に基づく申請を行い、経済産業大臣による登録により事業を開始することが可能となっております。参入障壁が低いことから、近年、新規参入事業者が急増しております。新規参入者の急増は、電力購入価格の上昇と、電力販売価格の下落を招く可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)卸電力取引市場の取引価格の変動リスク

当社グループが行う電力卸売事業は、主として一般社団法人日本卸電力取引所への電力販売によるものです。また、同時に一般社団法人日本卸電力取引所から電力の調達も行っております。日本卸電力取引所における取引価格は原油価格、季節や時間帯の電気の需要動向、太陽光発電の稼働状況、原子力発電所の本格的な稼働再開等、様々な要因によって変動します。同取引所の取引価格が大きく変動した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7)需給バランス調整リスク

当社を含む小売電気事業者は一般送配電事業者の送電ネットワークを介して電力を供給するにあたり、一般送配電事業者の定める託送供給約款等に基づき、発電計画と実際の発電量、需要想定と実際の需要量をそれぞれ30分毎に一致させる義務(計画値同時同量制度)を負っており、事前に計画した需給量と実際の需給量の差分は、インバランス(料金)として一般送配電事業者との間で精算されることになります。
当社グループでは、需給管理システムを用い、時間毎の需給バランスの最適化を行っておりますが、同時同量を達成できない場合において精算するインバランス料金が多額に生じる場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)電力調達先が当社収益に与えるリスク

当社では旧一般電気事業者、及び発電設備を有する事業会社等からも電力の購入を行っております。当社が電力の購入を行っている発電所の多くは、化石燃料を用いた火力発電を行っており、燃料調整条項が付されているケースでは、輸入化石燃料の価格の変動により調達先発電所からの電力購入価格が変動する場合があります。この場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、調達先電力会社等からの契約解除や契約更新の見送り、契約条件の変更等が行われた場合、並びに電力調達先の発電所のトラブル等により発電量が低下した場合も、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(9)燃料輸入元に関するリスク

当社グループが運営する発電所で使用するバイオマス燃料であるPKSや木質ペレットは、主に海外の国々を産地としています。これらの国において、法令の変更や政情不安、その他の理由から禁輸措置が執られた場合、又は自然災害等により輸出が不可能になった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(10)バイオマス燃料の価格上昇リスク

当社グループが運営する発電所で使用するバイオマス燃料であるPKSや木質ペレットが、今後、産業構造改革や技術伸展、生産国による法令変更等を背景とした需要増加による価格上昇が生じた場合、原材料費が上昇し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11)為替相場の変動リスク

当社グループが運営する発電所では、海外からの輸入によるバイオマス燃料を用いた発電事業を行っており、為替相場の影響を受けます。為替レートの急激な変動は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(12)当社グループが運営する発電所の操業リスク

当社グループが運営する発電所においては、安全操業及び設備の安定運転を心がけております。保守・保安作業については当社グループ従業員のみならず、発電設備メーカー及びメンテナンス会社と協議を重ねた上で実施しております。しかしながら、想定外の設備故障等により、計画通りの操業ができなくなった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(13)当社グループの所有する発電所の出力制御のリスク

太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的とし、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力抑制ルールを拡充する制度改定が2015年1月に行われました。
バイオマス発電については電力広域的運営推進機関の定める送配電等業務指針に基づき、原則として火力発電に準じた電源として出力制御を受けることになります。今後、想定を上回る出力制御が実施された場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(14)多額の設備投資に関するリスク

当社グループは、小売電気事業者として電力の小売を行うとともに、当社グループが運営するバイオマス発電所を建設し、ベース電源を確保することにより、安価な電力を顧客に提供するための積極的な設備投資を実施してまいりました。また、今後も計画しております。
当社グループでは、今後も設備投資の決定は市場動向、競合他社の動向等も検討しつつ、事業戦略及び当該投資の収益性等を総合的に勘案し、慎重に実施していく方針であります。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対し、当社グループの想定どおりに需要が拡大しなかった場合には、減価償却費の負担等が収益を圧迫し、使用設備の除却や減損が生じるなど、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(15)多額の借入金及び財務制限条項への抵触のリスク

当社グループの借入金のうち、融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば期限の利益を失うため、直ちに債務の弁済をするための資金が必要になり、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
当該財務制限条項は、有価証券報告書「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結貸借対照表関係 4 財務制限条項」に記載しております。

(16)新型コロナウイルス感染症のリスク

新型コロナウイルス感染の影響が長期化した場合、経済活動の停滞による電力需要全体の低迷による電力小売事業への影響や、事業運営において燃料調達、発電所運営等に支障が生ずること等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。